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第77話 走る行政書士(5)

 昨年の月間平均走行距離は83.3kmでしたが、暑さと雨が多かったことで6月が48.3km、7月が29.4kmと大幅に走行距離が減少しております。
お陰様でBMIの方も減少率が減少してきております。下手をすると増加に転じる勢いです。そこで、何とか対策をということで、次に紹介する本を手に取りました。

  石井直方著「一生太らない体のつくり方」(エクスナレッジ)

 この本の記述によると、人間が消費するエネルギーの60〜75%が基礎代謝によるものだそうです。そして、その基礎代謝の60%が筋肉によるものだとのことです。
ということは、60×60=36%が筋肉で消費されるということになります。

 さて今まで私がやってきたことといえば、基礎代謝以外の運動(有酸素運動)量を増やすことで摂取エネルギーより消費エネルギーを多くすることにより、 脂肪を燃やそうといったことでした。1kmジョギングすると体重1kgあたり近似的に1kcalのエネルギーを消費するといわれています。
 私の場合、現在の体重が66kg程度ですから、1kmジョギングすると66kcalということになります。2km走って、132kcalにしかなりません。 これはご飯茶碗に軽く一杯のご飯(約150kcal)やパン1枚分(約150kcal)にもにも及びません。

 月間30km程度ジョギングしても日平均1kmですから、たったの66kcalしか消費エネルギーがないのです。これでは体脂肪を減らすことなんかできないのは自明のことです。
私の場合、大飯喰いですから、日平均5〜10km、月間150〜300km程度は運動しないと体脂肪は減ってくれないのです。事実昨年の4〜6月は月間平均122km程走ってましたので、 70kg程あった体重が65.5kg程度に落とすことができております。これ以上に減らそうと思えば、やはり月間走行距離を200km以上にもっていく他に方法がないようです。
 しかし、走るのを止めると、途端に体脂肪が増加し始めました。エネルギー摂取と消費の収支バランスが崩れ、エネルギー過剰となり脂肪が増えるといった、 至極当たり前の結果となるわけです。
 かといって、収支のバランスをとるために摂取エネルギーを減らそうとは考えておりません。食べたいものを制限することには抵抗があります。 前にも書いたかと思いますが、喰えるときに喰っておかなければならないといった脅迫観念がありますので、食事を制限するとたちまちストレスを感じるのです。 また、必要以上に制限すると身体を維持するために必要な栄養素が不足することも考えられます。素人が勝手な考えで食事制限するのはもっての外だと思います。 人間の身体は上手くできていて、必要なものを自然に欲するようにできていると思います。ですから食欲の赴くままに食するのが私の流儀です。
 もっともその結果が、現在の体脂肪に繋がっているのですが・・・。

 先述の書籍を読んで啓発されたのは、エネルギー消費のために基礎代謝を有効に使うという発想です。運動は運動してこそエネルギーを消費します。 ですが基礎代謝は、それこそ寝ていてもエネルギーを消費するわけです。これを使わない手はありませんよね。
 今までも色んな書籍を読んで、科学的(?)にやってきたつもりでした。 しかし、読んだ書籍に偏りがあったようです。もっと基礎的な知識を含めた幅広い分野から多角的な検討をすべきでした。 ましてや人体という不可解なものを相手にするのですから当然と言えば当然の事柄を疎かにしていたともいえます。 これからはこれを教訓にして、より良い方法(楽して体脂肪を減らす)を模索していきたいと思っております。

 ということで、最近トレーニング方法を少し変えてみました。今までは、走るために必要な筋肉以外(私の場合には、アーチェリーの練習もありますので、 この分の筋肉は別の話です。)は鍛えないようにしておりました。 つまり、走るための筋肉は走って鍛えよということで、走ること以外に特別のことはしないようにしておりました。

 長距離を楽に走るためには体重が少ない方が良いわけで、走るための筋肉以外が増えると、それに比して体重増加になり、楽に走れなくなると考えたからです。
これは、まったく誤った考えでした。即ち、私が走る目的は健康のためであって、レースに勝つためにより速く走れるようになることが目的ではないからです。 体重が減れば、確かに楽に速く走れるようになりますが、そうすれば消費エネルギーも減ってしまいます。そして、どの時点かで収支のバランスがとれて、 それ以上に体重が減らない状況が生まれます。そうすると走行距離を増やすしかなくなり、これも何れバランスがとれてきて、ある一定体重に落着くはずです。 そして走行距離を延ばすにも限度がでてきます。
 それと、体脂肪を減らすことが本来の目的ですが、BMIといった指標でいくと体重を減らすことと体脂肪を減らすことが混同されがちになります。
体脂肪率を減らす目的のためBMIを直接の指標とすることには少々無理があるようです。かといって体脂肪率を正確に測定することは、素人では無理があります。 簡易な体脂肪計が市販されていますが、経験上かなり不正確ですので、体脂肪計が故障したのを幸いに測定を止めてしまいました。 以前は体脂肪計で朝起きて直ぐの体脂肪率を測定して、20日間の移動平均をとってグラフ化しておりました。BMIと体脂肪率はある程度相関関係は認められるといった程度 ではないかという感じでした。それは当然のことで、筋トレしなければ筋肉は一定でしょうから、体脂肪の減少がBMIの減少となります。
筋トレをすれば、筋肉の増加による体重増がBMIに反映されるようになりますので、体脂肪率との相関は薄れていきます。
 かといって他に有効なものも見当たらないので、現在はBMIのみで管理するようにしております。しかし、BMIの変化に一喜一憂しないようにするつもりです。

 さて、話をもとに戻しますと、筋肉トレーニング(筋トレ)をジョギングしない日やジョギングの前に行うようにしました。つまり、積極的に筋肉を増加させようと しております。筋肉を増加させることで基礎代謝をアップさせることができます。それに伴う体重の増加はやむなしと考えます。逆に体重が増加すれば、同一走行距離でも消費エネルギー が増加するといった具合に気楽に考えております。
筋肉増加による体重増加は、体脂肪増加による体重増加とは明らかに異なります。BMIでは同じ増加であっても、筋肉の増加によるものであれば、 体脂肪率の減少であるからです。
 そして、筋トレによる筋肉増加によって基礎代謝を増大させ、ジョギングによる有酸素運動によって直接脂肪を燃焼させるといった複合効果によって、効率良く体脂肪を 減少させようといったトレーニング方法をとっております。

 今までは、できるだけ筋肉を増やさずに有酸素運動による消費を主体として、体脂肪を減少させようとしていたのです。 基礎代謝によるエネルギー消費という大きな要素が全く欠落していたわけです。 基礎代謝という言葉や役割を知っていても、数値的にその量を評価(調べようと思いさえすれば直ぐにでも判ること)せずに議論する無意味さを 徹底的に教えられた思いがします。
 そして、基礎代謝がこんなに多くの割合を占めていることを知ってさえいれば、無駄な努力をせずに済んだのではないかと悔やまれます。

 今更ながらにして、何のために物理を学んできたのか、科学的態度を養うためではなかったのか!
反省することしきりです。

 しかし、人生ってこのようなことの繰り返しなのかもしれませんね。「過ちて改むるに憚ることなかれ!」

 ただ、新たな問題も発生するような気がします。筋肉を増加させれば消費エネルギーを増加させることができます。ということは例えて言えば燃費の悪い車に乗り換えた ようなものでしょう。フルマラソンを走り抜けるためには、燃費の良い車でなければなりません。燃費が悪いと、いわゆるグリコーゲンの枯渇が早い段階で発生してしまいます。

 ということは、体脂肪を効率的に減らすこととフルマラソンを走ることを両立させることは難しいのではないかと考えられます。勿論、フルマラソンを走るために体重を減らすことは 有利に働くことです。そのために余分な筋肉が増加することは、逆に燃費を悪くするといった矛盾となります。
 ですから優先順位をつけて、段階的にトレーニングすることとしました。先ずは、体脂肪を落とすことに重点的に取組みます。即ち、現在行っている筋トレとジョギングの 組合せで、落とせるところまで体脂肪を落とす。
 次に、フルマラソンを完走することを目標にジョギング中心のメニューに代えていくといったことでやっていきたいと思っております。

 果たして、この人体実験の結果は、半年位で第一段階の成果が判明すると思いますので、そのうち皆様にお知らせしたいと思います。
請う、ご期待!(一番楽しみにしているのは自分自身であったりして?)

2009/08/27新規

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